最新判例紹介(5)(最高裁判所平成24年1月17日第三小法廷判決)

1 事案
マンション区分所有者Yが当該マンションの管理組合の役員に対して誹謗中傷したり、当該マンションの修繕工事を受注した業者に意味不明の文書を送付したり工事の辞退を求める電話を掛けるなど管理組合の業務を妨害し、さらには当該マンション集会室のコピー機を私用で無断使用して注意した管理組合役員に暴行を加え、管理組合の新役員に嫌がらせをするなどの行為を行った。この区分所有者に対して、他の区分所有者のための訴訟担当として指定されたXがYに対して、区分所有法(「建物の区分所有等に関する法律」)57条1項に基づいて、上記Yの行為が区分所有法6条1項に定める「建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たるとしてそれら行為の差し止めを求めて訴訟提起したものである。
第1審(横浜地方裁判所平成22年2月25日判決)、原審(東京高等裁判所平成22年7月28日判決)とも、Yの行為は建物の管理又は使用に関して行っているものではないとして、被害を受けた者が個別的にこれら行為の差し止め請求をすべきとして棄却した。
これに対して、最高裁判所は、区分所有法6条1項に定める「建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たる余地があるとして、破棄差し戻しとしたものである。

2 判決の判旨
 破棄差戻し。
「法57条に基づく差止め等の請求については、マンション内部の不正を指摘し是正を求める者の言動を多数の名において封じるなど、少数者の言動の自由を必要以上に制約することにならないよう、その要件を満たしているか否かを判断するに当たって慎重な配慮が必要であることはいうまでもないものの、マンションの区分所有者が,業務執行に当たっている管理組合の役員らをひぼう中傷する内容の文書を配布し、マンションの防音工事等を受注した業者の業務を妨害するなどする行為は、それが単なる特定の個人に対するひぼう中傷等の域を超えるもので、それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される場合には、法6条1項所定の「区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たるとみる余地があるというべきである。・・・・それにもかかわらず、Yが本件各行為に及んでいるか、また、それにより本件マンションの正常な管理又は使用が阻害されているかなどの点について審理判断することなく、法57条に基づく本件請求を棄却すべきものとした原審の判断には、法6条1項の解釈を誤った違法があり、この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかである。」原判決は破棄を免れず、Xの請求が法57条の要件を満たしているか否かにつき審理を尽くさせるため、原審に差し戻す。」

3 判決の解説
区分所有法6条1項に定める「建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為」には、共同生活上の不当違法行為に当たる行為類型と、建物等の不当違法利用に関する行為類型とがあります。
最高裁判所は、Yの誹謗中傷行為は、それが単なる特定個人に対する誹謗中傷等の域をこえるものであり、Yの上記行為全般について、管理組合の業務遂行、運営に支障が生じるなどにより、共同生活上の不当違法行為に当たる行為類型の一内容である、マンションの正常な管理又は使用が阻害される場合もありうるとして、区分所有法6条1項に定める「建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たると見る余地があると判断しました。

アクセス

千葉駅東口徒歩4分

千葉市中央区新町18-12
第8東ビル3階(地図はこちら

交通

  • JR千葉駅東口徒歩4分
  • 京成千葉駅東口徒歩3分
  • 千葉都市モノレール千葉駅中央口徒歩4分

債務整理の無料相談(24時間受付)

借金問題で弁護士をお探しの場合

相談は何度でも無料です

無料法律相談(24時間受付)をご利用下さい

刑事事件の無料相談(24時間受付)

逮捕・起訴されて弁護士をお探しの場合

刑事弁護はスピードが勝負

無料法律相談(24時間受付)をご利用下さい

離婚法律相談

皆様と弁護士と二人三脚で問題の解決へ進みます

離婚協議書作成とメールによる話し合いサポート

相続法律相談

新橋本店との連携で専門性の高い案件にも対応

千葉を起点とする沿線都市に出張相談可(日当+交通費をいただきます)

法人破産無料法律相談

  • 新橋本店との連携で専門性の高い案件にも対応
  • 会社の清算について、倒産手続きについてサポート

建物明渡請求法律相談

アパート・賃貸マンションなどの建物明け渡し請求についてサポート

債権回収法律相談

貸金債権回収、請負代金回収、売買代金回収についてサポート